データ障害には、論理障害物理障害がありますが、
特に物理障害は修復困難。また防ぎようがないです。

打つ手は一つ、バックアップを取ること。
個人利用のためのバックアップについて、考えてみました。
(なお、本記事はユーザー領域のバックアップを目指しています。)

 
 

(1)バックアップは物理的に別のドライブ

物理障害があるので、バックアップ先は物理的に別のドライブ。
パーティションを分けても物理障害には効果がありません。
 
 

(2)RAIDは使わない

復旧、運用が大変なので、RAIDは使わない。
(業務用、また玄人さんはどうぞ)
RAIDは可用性のための仕組み。個人利用では使わない。
PC: 個人利用でRAIDを使わない理由
 
 

(3)バックアップ先は内蔵ドライブ

デスクトップPCの場合は、ハードディスクの増設を。
ノートPCでも、増設可能な場合は、可能な限り増設。
内蔵の別ドライブにバックアップを取るのが望ましい。

ノートPCで、SDカードを内蔵できる場合は、
そのスロットをバックアップ先に指定しても良い。

(ただし、この場合は、容易にSDカードを取り出せるため、
バックアップが第三者に持ち去られる可能性がある。
以下USBの例のように暗号化するのが適切。)

ノートパソコンに、物理的に別のドライブを、
どうしても内蔵できない場合は、
USBメモリなど利用して、バックアップを取る。
PC: TrueCryptのUSBでバックアップを
 
ただ…
 
実は、物理障害より怖いのは

紛失

である。
データが失われた上に、流出のリスクがある。
紛失より、物理障害のほうがマシ。
取り外し可能なデバイスに、バックアップを持たせる際には、
必ず暗号化すること。USBやSDカード。
 
 

(4)バックアップ処理はRobocopyで

バックアップ処理はWindowsに含まれている
Robocopy(Robust File Copy)で行います。

Robocopyは以下コマンドで呼び出します。

c:\windows\system32\robocopy.exe c:\users\hoge\documents d:\backup /MIR /MON:5 /MOT:5

※ 解説 ※
c:\windows\system32\robocopy.exe を実行しています。
第1引数の c:\users\hoge\documents はバックアップ元です。
第2引数の d:\backup はバックアップ先です。
オプションの /MIR は、ミラーリング(同期)の指定です。
/MON:5 はフォルダを監視し、5回以上の変更で同期を再実行します。
/MOT:5 はフォルダを監視し、5分後の変更で同期を再実行します。
(Windows 7 Home Premiumで動作確認)
 
 
上記コマンドを書き込んだテキストファイル「backup.txt」を作成し、
拡張子を .txt から .bat に変更します。
これで、バッチファイルができました。
 



 

(5)スタートアップに登録して自動実行

バックアップのバッチファイルをスタートアップに登録します。

作成した「backup.bat」は、実行時に黒い画面が表示されます。
そのため、vbsファイルを通して、黒い画面を隠します。
 
 
メモ帳を開き、
Set ws = CreateObject(“Wscript.Shell”)
ws.run “cmd /c backup.bat”, vbhide
と書き込み 「backup.txt」 という名前で保存します。

そして、拡張子を .txt から .vbs に変更します。
 
 
そして、この 「backup.vbs」 へのショートカットを作成し、
スタートメニューの中の 「スタートアップ」 フォルダに、
そのショートカットを放り込みます。

これで、ログオン時に 「backup.vbs」 が呼び出され、
黒い画面を隠した状態で 「backup.bat」 が実行され、
中身の robocopy が実行されます。
 
 
なお、backup.vbs と backup.bat はどこに置いても構いませんが、
2つのファイルは、同じフォルダに配置して下さい。

Robocopyの実行状態はタスクマネージャの
プロセスより確認することができます。
バックアップは常駐しているため、
ログオン時に起動し、ログオフ時まで働いています。
不要の場合は、プロセスを右クリックして終了しましょう。
 
 
本当は、タスクスケジューラに仕込んだほうが、綺麗なのですが、
うまくいかない事があったため、スタートアップに入れています。

また、Robocopyが入っていない場合(XPとか)は、
こちらからインストールすることができます。
Windows Server 2003 Resource Kit Tools


以上です。
 
 
なお、ミラーリングによるバックアップは、
「同時に2つの物理ドライブが故障する確率は小さい」
ということを前提にしています。
火事や盗難には対応できません。
 
 
またコンピュータウイルスによる被害も防げません。

ユーザー領域のみミラーリングしているため、
OSの障害からは切り離されています。

しかし、OSから切り離されているが故に、
ファイルへのアクセスは、保護されていません。
ミラーのドライブは、無防備な状態です。

必ず筐体に鍵をかけましょう。
もしくは、暗号化などの対処が必要です。
 
 
また、本当に、
どうしても無くなっては困るデータであれば、
専門家に相談するのが、一番です。

本記事の内容は簡易的なもので、
ハードウェアの問題、運用上の手違い等により
データが失われる可能性が、十分にあります。
(バックアップ、無しよりマシ、ぐらいのものです)
 
 
*自己責任でお願い致します*
 
 


 
なお、奮闘むなしくデータ障害の際には、こちらをどうぞ。
PC: データ障害の切り分け(物理障害)
PC: データ障害の切り分け(論理障害)